PCSK9バリアントと虚血性脳卒中リスクには関係がない?
Differential effects of PCSK9 variants on risk of coronary disease and ischaemic stroke
背景
PCSK9遺伝子変異は虚血性脳卒中(IS)と関連があるか。英University of OxfordのHopewellら(METASTROKE) は、機能喪失PCSK9バリアント(rs11591147; R46L)他5バリアントとIS・ISサブタイプとの関連を検討する欧州系人ケース(10,307)コントロール(19,326)メタアナリシスを行い、次いでこれらバリアントのLDL-Cレベル・冠性心疾患リスクを検討した。
結論
rs11591147 Tアレルは、LDL-Cレベル0.5mmol/ L低下と関連し、またCHDリスクは23%低かったが、IS・ISサブタイプのリスクとの関連はなかった。他バリアントもISとの関連はなかった。
評価
PCSK阻害薬の臨床試験でISに対する効果が示唆されたことから行われた、初めての本格検証である。著者らはここでの分析と臨床試験結果の乖離が、メンデルランダム化という方法論にも関連しうる、としている。


