良いダイエットパターンで慢性疾患を予防：Harvard Chan大規模長期研究
Optimal dietary patterns for prevention of chronic disease
背景
ガイドライン推奨の健康的食習慣で慢性疾患リスクを低減できるか。
アメリカHarvard T.H. Chan School of Public HealthのWangらは、米大規模コホート（Nurses’ Health Study・Nurses’ Health Study II・Health Professionals Follow-up Study [n= 205,852]）32年間データに基づき、8つの推奨食習慣と重大心血管疾患・2型糖尿病・癌の発生との関連を評価した。
結論
健康食習慣による重大慢性疾患発生リスク低減を確認した（第9十分位 vs. 第1十分位のHR 0.58-0.80）。低インスリン血性食（HR 0.58）・低炎症性食（0.61）・DMリスク低減食（0.70）は有益であり、この効果は性別・人種民族に関わらなかった。
評価
Harvard Chanの堅固な長期大規模研究で、基本推奨を担保した。同グループは近時、同一データから食のinsulinemic potentialに焦点をあてているようである（https://diabetesjournals.org/care/article/45/2/451/138966/Dietary-Insulinemic-Potential-and-Risk-of-Total）。なお、NHS・HPFSコホートは「意識高め」の高社会経済ステータス集団であり、多民族国家シンガポール研究（https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8862351/）では、民族や社会経済学ステータスが食習慣と関連する、としている。
