切除可能なdMMR/MSI-H胃がんに術前ニボルマブ+イピリムマブ:第2相GERCOR NEONIPIGA試験
Neoadjuvant Nivolumab Plus Ipilimumab and Adjuvant Nivolumab in Localized Deficient Mismatch Repair/Microsatellite Instability-High Gastric or Esophagogastric Junction Adenocarcinoma: The GERCOR NEONIPIGA Phase II Study

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
January 2023
41
開始ページ
255

背景

切除不能胃がんに対しては、化学療法への免疫チェックポイント阻害薬併用の有効性が確認されているが、切除可能な胃がんにおける免疫チェックポイント阻害薬・分子標的薬の役割は不明である。
フランスSorbonne UniversityのAndreらは、ミスマッチ修復機能不全(dMMR)・マイクロサテライト不安定性高(MSI-H)の局所進行切除可能胃がん・胃食道接合部がん患者に対し、術前ニボルマブ+イピリムマブおよび術後ニボルマブを投与する第2相試験NEONIPIGAを実施した(n=32)。

結論

術前治療に関連したグレード3・4の有害事象が19%で発生した。29名で手術が行われ、合併症率は55%、1名が術後に死亡した。全員がR0切除、17名(58.6%)が病理学的完全奏功(pCR)となった。手術を受けた患者のうち、23名で術後のニボルマブ投与が行われた。データロック時点で再発はなく、非再発の1名が死亡した。

評価

小規模な第2相試験であるが、半数以上の患者でpCRとなり、このアプローチの有望性を示した。今後の検証に期待がかかる。

関連するメディカルオンライン文献

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)