最新人工膵のT1D幼児への有効性・安全性を示す:PEDAP
Trial of Hybrid Closed-Loop Control in Young Children with Type 1 Diabetes
背景
小児1型糖尿病(T1D)患者へのハイブリッドクローズドループシステム(人工膵臓)の有効性・安全性は。
アメリカUniversity of VirginiaのBretonら(PEDAP)は、2〜6歳の同患者102名を対象として、これを検証する13週RCTを行った。患者を、人工膵臓群と標準ケア群(インスリンポンプ・CGM [持続グルコースモニタリング] +インスリン注射)に割り付けた。一次アウトカムは、TIR(70 〜180 mg/dl)率、二次アウトカムは、250 mg/dL以上および70mg/dL以下の時間率、平均血糖値、HbA1c値、安全性アウトカムである。
結論
人工膵の一次アウトカム効果を認めた(54.9% vs. 69.3%, 調整平均差 12.4%)。2次アウトカムに関しても同様の治療効果が認められ、低血糖時間率に有意差はなかった。
評価
EUのKidsAP試験(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35045227/)と軌一する結果である。このPEDAP試験はコロナ禍のため、80%がバーチャルで行われたといい、マシンを家庭で十分扱えることを証明した。