24時間以上経過した脳梗塞に対する血管内治療は良好な転帰と関連
Association of Endovascular Thrombectomy vs Medical Management With Functional and Safety Outcomes in Patients Treated Beyond 24 Hours of Last Known Well: The SELECT Late Study
背景
主幹動脈閉塞に対する血管内治療(EVT)の適応は、最近、発症6時間以内から24時間以内へと拡大されたが、24時間以降以降の有効性は?
アメリカUniversity Hospitals Cleveland Medical CenterのSarrajらは、アメリカ・スペイン・オーストラリア・ニュージーランドの17施設で、最終健常確認から24時間以降にEVT、または内科的治療(対照)を受けた主幹動脈閉塞患者を対象とする後向観察コホート研究SELECT Late Studyを実施した(n=301)。
結論
61%がEVTを受け、39%が内科的治療を受けた。EVT患者は、症候性脳内出血(sICH)率が高かったものの(10.1% vs. 1.7%,IPTW調整オッズ比 10.65)、機能的自立(modified Rankin Scaleスコアで0-2)率が高かった(38% vs. 10%1,4.56)。この関連は傾向スコアについてマッチングしても同様に認められた。また、EVT患者は対照群と比して死亡率が低かった(26% vs. 41%,0.49)。
評価
24時間以降の患者でも血管内治療が有効である可能性を示唆した。sICHの増加は気がかりであり、その点も含め、前向研究によって検証される必要がある。