急性脳梗塞血管内治療の有効性はグローバル:ANGEL-ASPECT
Trial of Endovascular Therapy for Acute Ischemic Stroke with Large Infarct

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
February 2023
Online first
開始ページ
Online first

背景

急性脳梗塞に対する血管内治療(EvT)の大規模検証が世界で進んでいる。
中国 Guizhou Medical University(貴州医科大学)のRenら(ANGEL-ASPECT)は、急性前方循環大血管閉塞でASPECTS3〜5または梗塞コア体積70〜100mLの患者456名を対象として、24時間以内EvT+内科管理と内科管理のみの効果を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、90日後のmRSスコアである。

結論

第2回中間解析後EvTの優位が認められたため、試験を早期終結した。90日時点における一次アウトカムのオッズ比は1.37であった。EvT群の6.1%、内科管理単独群の2.7%で症候性頭蓋内出血が発生した。

評価

日本のRESCUE-Japan LIMIT(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2118191)および、併載欧米SELECT2(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2214403)とともに、血管内治療のグローバルな優性を担保する結果である。ただし、RESCUE-Japan LIMITでは、ASPECTS 3以下脳梗塞に対する血管内治療の有効性を見出していない。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)