急性脳梗塞血管内治療の有効性はグローバル:ANGEL-ASPECT
Trial of Endovascular Therapy for Acute Ischemic Stroke with Large Infarct
背景
急性脳梗塞に対する血管内治療(EvT)の大規模検証が世界で進んでいる。
中国 Guizhou Medical University(貴州医科大学)のRenら(ANGEL-ASPECT)は、急性前方循環大血管閉塞でASPECTS3〜5または梗塞コア体積70〜100mLの患者456名を対象として、24時間以内EvT+内科管理と内科管理のみの効果を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、90日後のmRSスコアである。
結論
第2回中間解析後EvTの優位が認められたため、試験を早期終結した。90日時点における一次アウトカムのオッズ比は1.37であった。EvT群の6.1%、内科管理単独群の2.7%で症候性頭蓋内出血が発生した。
評価
日本のRESCUE-Japan LIMIT(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2118191)および、併載欧米SELECT2(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2214403)とともに、血管内治療のグローバルな優性を担保する結果である。ただし、RESCUE-Japan LIMITでは、ASPECTS 3以下脳梗塞に対する血管内治療の有効性を見出していない。