AVRの健康アウトカムはベースライン心筋障害度に依存する:PARTNER2/3サブ解析
Cardiac Damage and Quality of Life After Aortic Valve Replacement in the PARTNER Trials
背景
大動脈弁置換術(AVR)を受ける重症大動脈弁狭窄症(AS)患者において、非弁心筋障害の程度は有害事象のリスク上昇と関連する。
アメリカMorristown Medical CenterのGenereuxらは、PARTNER2/3試験の患者のプール化データに基づき、ベースライン心筋障害と1年後の健康状態(KCCQ-OS評価)との関連を検討した。
結論
1,974名の患者(SAVR794名、TAVR1,180名)において、ベースライン時の心筋障害の程度は、ベースライン時およびAVR後1年双方でKCCQスコアの低下と関連し、1年後の不良アウトカム率の増加と関連した(ステージ0〜4:10.6% vs 19.6% vs. 29.0% vs. 44.7% v.s 39.8%)。ベースライン時心筋障害の1段階上昇ごとに、不良アウトカムオッズは24%上昇した。AVR後1年の心筋障害ステージ変化は、KCCQ-OSの改善度と関連していた。
評価
ランドマークPARTNER 試験は様々なサブ結果を生み出しているが、この解析はSAVRかTAVIかに関わらず、AVRの健康アウトカムがベースラインでの一般的心筋障害レベルに依存することを改めて示した。