ブルガダグループが報告する、小児・若年患者へのICDの経験
Implantable Cardioverter-Defibrillators in Children and Adolescents With Brugada Syndrome
背景
症候性ブルガダ症候群患者は若年からICDを必要とする場合があるが、その経験は世界的に限られている。ベルギーUniversitair Ziekenhuis BrusselのCorciaらは、同施設でブルガダ症候群と診断されてICD植え込みを受けた20歳未満の連続患者35名に関する長期追跡調査結果を報告している。
結論
患者の92%が症候性で、29%は心突然死救命例、63%が失神例であった。平均88ヶ月の追跡期間中、9名(26%)で持続性心室性不整脈がICD治療された。雷雨で3名が死亡した。7名で不適切ショックがあり、5名がデバイス関連合併症を有していた。適切ショックの独立予測因子は心突然死救命・自発タイプIECGであった。
評価
ブルガダグループからの重みのある報告である。「ICDは患者によっては十分有益でありえる」とも「若いブルガダ症候群患者のICD管理は困難である」とも読める難しい結果となっている。