若年成人の動脈硬化性心疾患長期リスクを予測する
Incidence of Atherosclerotic Cardiovascular Disease in Young Adults at Low Short-Term But High Long-Term Risk

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
February 2023
81
開始ページ
623

背景

若年者の長期的動脈硬化性心疾患(ASCVD)リスク予測への良いアプローチは。
アメリカKaiser PermanenteのAnらは、414,260名の若年成人の2008〜2019年のデータ(中央値4年)に基づき、10年および30年のASCVD予測リスクを算出・比較した。

結論

10年予測リスクと比較して、30年予測リスクは識別力が同等であるにもかかわらず、再分類を改善した(ネット再分類インデクス 16%)。1,000人年当たりのASCVD発症率は、10年予測高リスク者で2.60、10年予測低リスク・30年予測高リスク者で1.87、10年・30年両予測低リスク者で0.32であった。

評価

同保険機構の詳細データを用いた短期・長期リスク予測ツールのパフォーマンス比較研究である。両予測が背反する集団のあることを見出し、短期ASCVDリスク予測ツールが長期ASCVDリスク予測ツールによって補完される必要がある、と結論した。同機構はすでに、EHRシステムにリスク予測ツールを組み込んで、高リスク若年成人の同定を実行している、という。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)