若年成人の動脈硬化性心疾患長期リスクを予測する
Incidence of Atherosclerotic Cardiovascular Disease in Young Adults at Low Short-Term But High Long-Term Risk
背景
若年者の長期的動脈硬化性心疾患(ASCVD)リスク予測への良いアプローチは。
アメリカKaiser PermanenteのAnらは、414,260名の若年成人の2008〜2019年のデータ(中央値4年)に基づき、10年および30年のASCVD予測リスクを算出・比較した。
結論
10年予測リスクと比較して、30年予測リスクは識別力が同等であるにもかかわらず、再分類を改善した(ネット再分類インデクス 16%)。1,000人年当たりのASCVD発症率は、10年予測高リスク者で2.60、10年予測低リスク・30年予測高リスク者で1.87、10年・30年両予測低リスク者で0.32であった。
評価
同保険機構の詳細データを用いた短期・長期リスク予測ツールのパフォーマンス比較研究である。両予測が背反する集団のあることを見出し、短期ASCVDリスク予測ツールが長期ASCVDリスク予測ツールによって補完される必要がある、と結論した。同機構はすでに、EHRシステムにリスク予測ツールを組み込んで、高リスク若年成人の同定を実行している、という。