心室頻拍にSBRTアブレーション登場
Noninvasive Cardiac Radiation for Ablation of Ventricular Tachycardia
背景
ECGイメージングによる不整脈の非侵襲的マッピングに基づく、心室頻拍症(VT)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)アブレーション技法が開発された。Washington UniversityのCuculichらによるもので、ICD誘発VT中にイメージングにより不整脈原性瘢痕領域を同定し、覚醒下で25Gyの単回照射を行った。ケースシリーズ5例の報告がなされた。
結論
アブレーション所要時間は平均14分であった。治療前3ヶ月間のVT 6,577件は、アブレーション後6週間(治癒期)には680件に減少し、その後の46例‐月間には4件まで減少した。治療に左室駆出率低下は伴わず、隣接肺の炎症性変化は限定的であった。
評価
「癌治療技法をVT治療に応用する」という目覚ましいアイディアによる新技法の開発で、2017年のカージオロジーのトップニュースの一つとなった。本格的臨床試験ENCORE-VTが計画されており、期待は大きい。主な懸念としては長期有害性の問題がある。