レガシー心デバイス装着患者へのMRI
Safety of Magnetic Resonance Imaging in Patients with Cardiac Devices

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
December 2017
377
開始ページ
2555

背景

ペースメーカー・ICDを装着した患者に対するMRIの安全性の問題は繰り返し検討されている。University of PennsylvaniaのNazarianらは、MRI対応ではない(「レガシー」デバイス)ペースメーカー(58%)またはICD(42%)を有する患者を対象として、1.5T MRIの安全性を前向検証した(n=1,509)。

結論

長期・臨床的に重大な有害事象はなかった。P波振幅の低下(4%)等ECG上の変化があったが、デバイス交換や再プログラミングを必要とするものはなかった。

評価

細心に検討されてきた問題で、NEJMは2017年に「よく調整すれば問題ない」という1,000例の報告を掲載している(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1603265)。MRI非対応でも高リスクとする報告はないとみられるが、2017年の論文で「安全施行アルゴリズム」を例示しているものもある(http://doi.org/10.1007/s13244-017-0556-3)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)