若年期のLp(a)上昇は後年の心血管疾患リスク
Lipoprotein(a) in Youth and Prediction of Major Cardiovascular Outcomes in Adulthood

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Circulation
年月
January 2023
147
開始ページ
23

背景

若年期のLp(a)上昇は、後年の心血管疾患リスクと関連するか。
フィンランドTurku UniversityのRaitakariらは、同国YFS(Cardiovascular Risk in Young Finns Study)参加3,596名のデータに基づき、若年期におけるLp(a)レベルの上昇と成人期の腫瘍動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)発症との関連を解析した。

結論

若年期にLp(a)≧30mg/dLであった場合の後年の主要ASCVD発症のHRは2.0であり、これは、他のリスク因子(LDL-C・BMI・喫煙)と独立していた。

評価

著者らは、BHS(Bogalusa Heart Study)の白人参加者データでも同結論を得ている。Lp(a)はすでに治療標的となっており、siRNA薬olpasiranは第3相が進行中である(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2211023)。治療開始年齢の考慮が必要となった。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)