膵がん術後補助療法でのmFOLFIRINOX療法、長期的に効果:PRODIGE 24/CCTG PA.6試験
Five-Year Outcomes of FOLFIRINOX vs Gemcitabine as Adjuvant Therapy for Pancreatic Cancer: A Randomized Clinical Trial
背景
PRODIGE 24試験は、R0/R1切除を受けた膵管腺がん患者(n=493)において24週間のmodified FOLFIRINOXとゲムシタビンを比較するランダム化比較試験であり、mFOLFIRINOX療法群における生存期間延長が示されたことから、同治療は欧米での標準治療に加わった。
フランスInstitut de cancerologie de LorraineのConroyらは、同試験の最終結果(フォローアップ期間中央値 69.7ヵ月)を報告した。
結論
無病生存期間(中央値)はmFOLFIRINOX群で21.4ヵ月、ゲムシタビン群12.8ヵ月であり(ハザード比 0.66)、5年無病生存率はそれぞれ26.1%、19.0%であった。全生存期間(中央値)はmFOLFIRINOX群で53.5ヵ月、ゲムシタビン群では35.5ヵ月であり(ハザード比 0.68)、5年生存率はそれぞれ43.2%、31.4%であった。
評価
mFOLFIRINOX療法の利益を長期的に確認した。日本ではJASPAC-01試験の結果に基づき、S-1療法が標準治療とみなされているが、PRODIGE 24試験の生存アウトカムはこれに匹敵している。