FGFR変異肝内胆管がんでfutibatinibが有望:FOENIX-CCA2試験
Futibatinib for FGFR2-Rearranged Intrahepatic Cholangiocarcinoma
背景
肝内胆管がんは肝がんの5%を占め、治療選択肢は限られ予後不良である。
アメリカStanford UniversityのGoyalらは、1ライン以上の薬物療法後に病勢進行をみた切除不能または遠隔転移を有するFGFR2融合/再構成肝内胆管がん患者に対し、FGFR阻害薬futibatinib(TAS-120)の経口投与を行い、客観的奏効率その他のアウトカムを評価した(n=103)。
結論
42%で奏効が認められ、奏効持続期間は中央値9.7ヵ月であった。奏効は主要なサブグループで一貫していた。無増悪生存期間(中央値)は9.0ヵ月、全生存期間(中央値)は21.7ヵ月であった。グレード3の治療関連有害事象として、高リン血症が30%、ALT増加が7%、口内炎が6%、疲労が6%に発生し、治療関連有害事象により、2%が治療を永久中止した。治療関連死亡はなかった。
評価
FGFR2変異はすでに複数の第3相試験が進行中の、肝内胆管がんにおける有望な薬物標的である。本試験のfutibatinibは、FGFRのすべてのサブタイプを阻害する新世代FGFR阻害薬であり、目覚ましい臨床的活性を示した。