ビタミンDサプリの効果があるのは低BMI者だけ?
Association of Body Weight With Response to Vitamin D Supplementation and Metabolism
背景
ビタミンD(VD)サプリの効果に関しては結果が一定しない。
アメリカBrigham's Division of Preventive MedicineのTobiasらは、2010〜2018年に行われたVitamin D and Omega-3 Trial(VITAL)参加者データに基づき、参加者のBMIのVD代謝への影響を検討した(n=16,515)。一次アウトカムは、BMIとVD2000 IU/d使用時の血中VD関連バイオマーカー値との関連である。
結論
ベースライン血中25OHVD濃度は高BMIグループで低く、25OHVD3・VD結合タンパク・アルブミン・カルシウム値も同様に高BMIグループで低かったが、副甲状腺ホルモン値は高かった。プラセボと比較してVD投与群は25OHVD・ 25OHVD3値の増加がみられたが、高BMIグループは増加は有意に低度だった。
評価
VITAL研究で、VD効果が低BMI参加者で有意にもかかわらず、高BMI参加者で非有意であったこと(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30415629/)を受けた解析である。「VDのサプリ効果があるのは低BMI者だけ」という重要で興味深い仮説を生成した。他サプリでも同様な解析が行われよう。