Roux-en-Y法による減量手術後にはアルコール使用障害リスクが高まる?
Association Between Bariatric Surgery and Alcohol Use-Related Hospitalization and All-Cause Mortality in a Veterans Affairs Cohort
背景
肥満手術後患者はアルコール消費が増えるという。
アメリカUniversity of PennsylvaniaのMahmudらは、BMI 30以上で肥満外科手術、または減量プログラム( MOVE!)に参加した米退役軍人保健局データ登録患者7,694名を対象として、術式とアルコール使用障害(AUD)との関連を検討するコホート研究を行った。
結論
Roux-en-Y法による胃バイパス術は、腹腔鏡下調節性スリーブ状胃切除術(HR 1.98)、MOVE! プログラム参加(HR 1.70)と比べ、AUD関連入院リスク増と関連した。スリーブ状胃切除術とMOVE!に有意差はなく(HR 0.76)、死亡リスクは MOVE!の方が高かったが(HR 0.63)、経時的アルコール使用増加により相関は低下した。
評価
著者らは、本研究参加者のベースラインアルコール使用量は多くなく、ここでの結果が術式とアルコール代謝の本質的関連に起因する可能性がある、としている。Roux-en-Yを行う患者対する特定ケアを必須化させる実践変換論文であり、追試を必要とする。