鉄欠乏HFrEF患者への鉄IV補完は「可」:IRONMAN
Intravenous ferric derisomaltose in patients with heart failure and iron deficiency in the UK (IRONMAN): an investigator-initiated, prospective, randomised, open-label, blinded-endpoint trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet
年月
December 2022
400
開始ページ
2199

背景

鉄欠乏のある左室駆出率低下心不全患者への鉄剤(カルボキシマルトース第2鉄)の静脈内投与の長期効果は。
イギリスUniversity of GlasgowのFordら(IRONMAN)は、同患者(LVEF<45%以下・トランスフェリン飽和度<20%または血清フェリチン値<100μg)の患者1,137名を対象として、これを検証するオープンラベルRCTを行った(対照:通常ケア)。一次アウトカムは、心不全入院・心血管因死亡、追跡期間中央値は2.7年である。

結論

デルイソマルトース鉄の一次アウトカム有効性が示唆された(RR 0.82)が、p値は0.070であった。重篤有害事象発生率に群間差はなかった。

評価

AFFIRM-AHF(https://academic.oup.com/eurheartj/article/42/31/3011/6291468?login=false)と類似結果であり、このような患者への鉄剤は「可」ということになった。経口剤で置換できれば、さらに良い。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)