鉄欠乏HFrEF患者への鉄IV補完は「可」:IRONMAN
Intravenous ferric derisomaltose in patients with heart failure and iron deficiency in the UK (IRONMAN): an investigator-initiated, prospective, randomised, open-label, blinded-endpoint trial
背景
鉄欠乏のある左室駆出率低下心不全患者への鉄剤(カルボキシマルトース第2鉄)の静脈内投与の長期効果は。
イギリスUniversity of GlasgowのFordら(IRONMAN)は、同患者(LVEF<45%以下・トランスフェリン飽和度<20%または血清フェリチン値<100μg)の患者1,137名を対象として、これを検証するオープンラベルRCTを行った(対照:通常ケア)。一次アウトカムは、心不全入院・心血管因死亡、追跡期間中央値は2.7年である。
結論
デルイソマルトース鉄の一次アウトカム有効性が示唆された(RR 0.82)が、p値は0.070であった。重篤有害事象発生率に群間差はなかった。
評価
AFFIRM-AHF(https://academic.oup.com/eurheartj/article/42/31/3011/6291468?login=false)と類似結果であり、このような患者への鉄剤は「可」ということになった。経口剤で置換できれば、さらに良い。