高齢者の認知機能改善にマインドフルネスも運動療法も無力
Effects of Mindfulness Training and Exercise on Cognitive Function in Older Adults: A Randomized Clinical Trial
背景
マインドフルネス ストレス低減法(MBSR)は高齢者の認知機能改善に有効か。
アメリカWashington UniversityのLenzeらは、認知機能に主観懸念を持つ65〜84歳高齢者585名を対象として、これを検証する RCTを行った。患者を毎日60分の瞑想を行うMBSR群、週300分以上の筋力・有酸素運動を行う運動群とMBSR+運動を行うコンビネーション群、教育のみのコントロール群に割付けた。一次アウトカムは、6ヵ月での神経心理学検査によるエピソード記憶・遂行機能スコアである。
結論
MBSR・運動介入の単独、および併用のすべてに一次アウトカム効果を認めなかった。
評価
長期MBSRは軽度認知機能低下に有効との先行報告があるが(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6159696/)、これを否定。また、運動介入は身体機能改善には有益だが、認知機能には無益との先行報告があり(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26305648/)、これは追認した。