乳児心臓手術におけるメチルプレドニゾロン の予防的投与は無益
Methylprednisolone for Heart Surgery in Infants−A Randomized, Controlled Trial
背景
周術期の予防的グルココルチコイド投与は、人工心肺使用心臓手術後乳児のアウトカムを改善するか。
アメリカDuke UniversityのHillら(STRESS Network)は、1,263名の乳児を対象として、これを検証するRCTを行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、死亡・心臓移植・13 の重篤合併症の複合である。
結論
メチルプレドニゾロンの一次エンドポイント効果を認めなかった。投与群患児は、高血糖に対しインスリンを投与される確率が高かった。
評価
DECISIONが、「無効であろうが、試験のパワーが十分でないかもしれない」としていた問題である(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32573670/)。一部で慣行的となっている処置だが、無用という結論となり、実施する場合には特別の理由が必要となる。