HER2陽性転移性乳がんでのT-DXdが堅固なベネフィット示す:DESTINY-Breast03試験
Trastuzumab deruxtecan versus trastuzumab emtansine in patients with HER2-positive metastatic breast cancer: updated results from DESTINY-Breast03, a randomised, open-label, phase 3 trial
背景
DESTINY-Breast 03試験は、トラスツズマブとタキサン系抗がん剤による治療歴のある転移乳がん患者(n=524)を対象に、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)とトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)の有効性・安全性を比較した第3相国際ランダム化比較試験であり、T-DXd群の無増悪生存率が大きく改善したことを報告している。
アメリカUniversity of California, LAのHurvitzらは、同試験における最新解析結果を報告した。
結論
無増悪生存期間(中央値)は、T-DXd群で28.8ヵ月、T-DM1群で6.8ヵ月であった(ハザード比 0.33)。全生存期間は両群とも中央値未到達であったが、全生存イベントはT-DXd群の28%、T-DM1群の37%で発生していた(0.64)。
評価
DESTINY-Breast 03試験からの最新報告で、HER2陽性乳がんセカンドラインにおける新たなスタンダードとして確固たる結果を示した。