急性心不全のアウトカム改善にEHMRG30-STスコア
Trial of an Intervention to Improve Acute Heart Failure Outcomes
背景
急性心不全緊急入院患者の、特に入退院管理の意思決定において、POCリスクグレーディングEHMRG30スコアの使用は有益か。
カナダICESのLeeら(COACH)は、同国10病院でこれを検証するRCTを行った(対照:通常ケア、n=5452)。一次アウトカムは、発症後30日以内・20ヵ月以内の全原因死亡・心血管を原因とする入院の複合である。
結論
ツール使用管理の30日以内一次アウトカム効果を認めた(aHR 0.88)。20ヵ月以内一次アウトカムには差がなかった。
評価
EHMRG30-ST は簡明で(https://www.mdcalc.com/calc/1755/emergency-heart-failure-mortality-risk-grade-ehmrg)、参考指標としては使えそうである。心不全治療には様々な方策が提案されているが、アラート発出手法を検証した REVEAL-HFは、失敗が発表されている(https://www.tctmd.com/news/risk-based-ehr-alert-doesnt-improve-hf-care-or-outcomes-reveal-hf)。