ECMOの使用は退院後の精神疾患と関連か
Association of Extracorporeal Membrane Oxygenation With New Mental Health Diagnoses in Adult Survivors of Critical Illness

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
October 2022
328
開始ページ
1827

背景

体外式膜型人工肺(ECMO)は最も高度な生命維持介入であるが、この介入は患者のメンタルヘルスにどのような影響を与えるのか。
カナダUniversity of OttawaのFernandoらは、2010〜2020年に同国オンタリオ州のICUに入室し、生存退院した成人患者の後向コホートにおいて、ECMO後の生存と退院後の精神疾患診断(気分障害・不安障害・心的外傷後ストレス障害・統合失調症・その他の精神病性障害・その他のメンタルヘルス障害・社会的問題)との関連を調査した(n=4,462)。

結論

ECMOサバイバーは642名、マッチングされたECMO非使用ICUサバイバーは3,820名であった。ECMOサバイバーにおける新たな精神疾患は、100人年あたり22.1件、ECMO非使用サバイバーでは14.5件であった。オーバーラップ傾向スコア重み付け原因別比例ハザードモデルでは、ECMOサバイバーは精神疾患診断のリスク上昇と関連していた(ハザード比 1.24)。薬物濫用や自傷行為についてのリスク差はなかった。

評価

ICUサバイバーでは、自死・自傷リスクが増加することを明らかにした著者ら(https://doi.org/10.1136/bmj.n973)による研究で、ECMOを受けた患者のメンタルヘルスリスクが、他のICUサバイバーよりも高くなる可能性を示唆した。サバイバーシップの充実のためにも、さらなる調査によりリスクを確定する必要がある。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)