CKD患者へのエンパグリフロジンの有益性を確認:EMPA-KIDNEY試験
Empagliflozin in Patients with Chronic Kidney Disease
背景
進行高リスクの慢性腎臓病(CKD)患者へのエンパグリフロジンの効果は。
イギリスOxford UniversityのHerringtonら(EMPA-KIDNEY)は、 6,609名の患者を対象に、これを検証するRCTを行った(対照:プラセボ、2年間)。患者は、eGFR20 mL/min/1.73 m2〜45mL/min/1.73 m2またはeGFR45 mL/min/1.73 m2〜90 mL/min/1.73 m2で尿アルブミン/クレアチニン比200以上、一次アウトカムは、CKD進行(末期腎不全、eGFRの10 mL/min/1.73 m2未満への持続的低下、ベースラインから40%以上のeGFRの持続的低下、腎臓因による死亡)または心血管死の複合である。
結論
エンパグリフロジンの一次アウトカム効果を認めた(HR 0.72)。結果は、T2Dの有無やeGFR の範囲によるサブグループ間で一貫していた。重篤有害事象の発生に群間差はなかった。
評価
ダパグリフロジンがDAPA-CKDで、カナグリフロジンがCREDENCEで示した 効果である。クラス効果であることが明かとなった。