CKD患者へのエンパグリフロジンの有益性を確認:EMPA-KIDNEY試験
Empagliflozin in Patients with Chronic Kidney Disease

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
November 2022
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背景

進行高リスクの慢性腎臓病(CKD)患者へのエンパグリフロジンの効果は。
イギリスOxford UniversityのHerringtonら(EMPA-KIDNEY)は、 6,609名の患者を対象に、これを検証するRCTを行った(対照:プラセボ、2年間)。患者は、eGFR20 mL/min/1.73 m2〜45mL/min/1.73 m2またはeGFR45 mL/min/1.73 m2〜90 mL/min/1.73 m2で尿アルブミン/クレアチニン比200以上、一次アウトカムは、CKD進行(末期腎不全、eGFRの10 mL/min/1.73 m2未満への持続的低下、ベースラインから40%以上のeGFRの持続的低下、腎臓因による死亡)または心血管死の複合である。

結論

エンパグリフロジンの一次アウトカム効果を認めた(HR 0.72)。結果は、T2Dの有無やeGFR の範囲によるサブグループ間で一貫していた。重篤有害事象の発生に群間差はなかった。

評価

ダパグリフロジンがDAPA-CKDで、カナグリフロジンがCREDENCEで示した 効果である。クラス効果であることが明かとなった。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)