ユーイング肉腫の化学療法、欧米のレジメン比較はアメリカに軍配:EURO EWING 2012試験
Comparison of two chemotherapy regimens in patients with newly diagnosed Ewing sarcoma (EE2012): an open-label, randomised, phase 3 trial
背景
ユーイング(Ewing)肉腫は10代を発症のピークとする骨(まれに軟部組織)悪性腫瘍であり、4〜6剤を用いた多剤併用化学療法が行われるが、最善の治療は確立されていない。
イギリスRoyal Manchester Children's HospitalのBrennanらは、2〜49歳のユーイング肉腫・ユーイング様肉腫患者を、ヨーロッパで一般的なレジメン(第1群)とアメリカで一般的なレジメン(第2群)による化学療法へと割り付ける医師主導型の第3相ランダム化比較試験EURO EWING 2012試験を実施した(n=640)。
結論
3年無イベント生存率は、1群で61%、2群で67%であった(ハザード比 0.71)。治療毒性としてのグレード3-5発熱性好中球減少症は、1群の74%、2群の58%で発生した。
評価
アメリカから提案されていた用量強化化学療法は、生存率を向上させ、毒性も少なかった。ユーイング肉腫の新しい標準治療とみなされるだろう。