35〜45歳以下での禁煙は性別・人種民族と無関係に有益
Association Between Smoking, Smoking Cessation, and Mortality by Race, Ethnicity, and Sex Among US Adults
背景
禁煙実行年齢の健康効果と性別・人種民族差との関連は。
American Cancer SocietyのThomsonらは、1997〜2018年のアメリカNational Health Interview Survey(NHIS)・National Death Indexデータ(25〜84歳、551,388名)に基づく前向コホート研究を行った。一次アウトカムは、全原因死亡・癌死亡・心血管疾患・下気道疾患である。
結論
現喫煙者と無喫煙者の全原因死亡リスク比(RR)は2.8で、性別差はなかったが、人種民族差があった(RR ヒスパニック 2.01・非ヒスパニック黒人 2.19・ 非ヒスパニック白人 3.00・その他人種民族 2.16)。無喫煙者と比べると、禁煙年齢が早い方が死亡リスクは低く(35歳以下 1.03・34〜44歳 1.21・45〜54歳 1.47・55〜64歳 1.74)、また45歳前での禁煙者と無喫煙者を比較すると、大きな人種民族差はなかった。
評価
近年米で重視されている性別・人種民族差分析で、 35歳までの禁煙は誰にでも明確に有益と結論した。2020年調査 によると、米の喫煙率は白人より黒人・ヒスパニックが高い(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32693179/)。