時間制限食の減量効果の機序は、クレアチンサイクルの空転(futile creatine cycling)
Time-restricted feeding mitigates obesity through adipocyte thermogenesis

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Science
年月
October 2022
378
開始ページ
276

背景

時間制限食の減量有効性が示されているが、機序は不明である。
アメリカNorthwestern UniversityのBassらは、マウスレベル実験により、この問題を検討した。マウスの活動期である夜間、もしくは不活動期の日中に高脂肪食の給餌を行い、その機序を細胞レベルで解析した。

結論

活動期高脂肪給餌の熱発生効果が、脂肪細胞概日時計によるクレアチン回路の空転(futile creatine cycling)であることを同定した。この過程はZNF423(zinc finger protein 423)除去および時計活性化因子BMAL1によって強化され、食事誘発性肥満が抑制される。

評価

時間制限食の減量効果のメカニズムを、概日時計によるクレアチン回路の空転(futile creatine cycling)と主張する論文である。クレアチンはすでにサプリとして汎用されているが、その有益性に注目が集まる。

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取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)