マッキントッシュ喉頭鏡の初回挿管成功率はブレードサイズが影響する?
Impact of Macintosh blade size on endotracheal intubation success in intensive care units: a retrospective multicenter observational MacSize-ICU study

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Intensive Care Medicine
年月
September 2022
48
開始ページ
1176

背景

気管挿管に用いる喉頭鏡のブレードには複数のサイズがあり、患者の体格や術者の好みによって選択されることが多いが、挿管のしやすさに影響はあるのか。
フランスCentre Hospitalier Universitaire(CHU)Clermont-FerrandのGodetらは、同国48のICUで実施された臨床試験データを用いた後向観察研究を行い、マッキントッシュ型喉頭鏡のブレードサイズが、初回挿管成功率に与える影響を検討した。

結論

629件が3号、1510件が4号のブレードを使用して挿管された。Cormack-Lehaneスコアは同等であったが、初回挿管成功率は3号で79.5%、4号で73.3%と、3号を用いた場合に有意に高かった。合併症は両群同等であった。

評価

この問題に関する初めての調査で、より一般的な4号の方が成功率が高いのではないかという著者らの想定に反して、3号の方が成功率は高かった。直接喉頭鏡はビデオ喉頭鏡に置き換えられつつあるが、ビデオ喉頭鏡にもブレードのサイズは複数ある。ブレードサイズの影響を計るランダム化比較試験が必要かもしれない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)