救命講習の適切なグループサイズは5人以下
The effective group size for teaching cardiopulmonary resuscitation skills - A randomized controlled simulation trial
背景
救命講習は、心停止の一次救命処置(BLS)を一般市民に教授する重要な機会であるが、最適なパフォーマンスを引き出すためのグループの人数は何人か。
スイスBern University HospitalのNabeckerらは、BLS講習のインストラクター(n=64)を3〜10人からなるグループへランダムに割り付け、仮想BLS講習において参加者の一人である医学生が犯す(胸骨圧迫速度が速すぎる等の)ミスを認識・修正しうるか、検証した。
結論
インストラクターの平均年齢は41歳、33%が女性で、講習経験は中央値6年で、試験の直近1年で3回(中央値)の講習を行っていた。二項ロジスティック回帰モデルにより、予測される平均ミス認識率は、グループサイズが6人以上で80%を下回ることが明らかとなった。
評価
インストラクターによるミスの発見率は、グループの人数が増加するにつれて低下した。グループの人数が増えると質問が減り、無関係な会話が増えるという研究もあり、可能な限り少人数で行うことが望ましい。