治療抵抗性高血圧への腎動脈デナベーションは「長期では有効」:SYMPLICITY HTN-3
Long-term outcomes after catheter-based renal artery denervation for resistant hypertension: final follow-up of the randomised SYMPLICITY HTN-3 Trial
背景
治療抵抗性高血圧に対する腎動脈デナベーション(RDN)のSYMPLICITY HTN-3は、NEJMに6ヵ月後無効結果を発表した。
同試験のアメリカBhattら(Brigham and Women's Hospital)は、その3年追跡結果を報告している。患者は6ヵ月後の一次エンドポイント(受診時SBPの変化)評価後にデマスキングされ、シャム対照群患者にはクロスオーバーを許した。
結論
36ヵ月のフォローアップデータが得られたのは、オリジナルRDN群219名、クロスオーバー群63名、非クロスオーバー群33名であった。
RDNの一次エンドポイント効果を認めた(調整後差 -22.1mm Hg)。RDN群はシャム対照群より治療目標血圧範囲内時間が有意に長かった。有害事象発生率に群間差はなく、RDNによる晩発合併症のエビデンスはなかった。48ヵ月までの安全性の複合エンドポイント発生率にも差はなかった。
評価
8年前の失望結果を逆転する印象的な報告である。RDNには超音波法も登場しており、RADIANCE II は最近その有望結果を学会発表している(https://www.tctmd.com/news/radiance-ii-confirms-ultrasound-based-renal-denervation-lowers-bp)。主流化する可能性が浮上している。

