FXIa阻害薬asundexianの急性非塞栓性虚血性脳卒中2次予防への効果は:PACIFIC-Stroke
Factor XIa inhibition with asundexian after acute non-cardioembolic ischaemic stroke (PACIFIC-Stroke): an international, randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 2b trial
背景
Asundexianは、新規第XIa因子(FXIa)阻害薬である。
カナダMcMaster UniversityのShoamaneshら(PACIFIC-Stroke)は、急性非心原塞栓性虚血性脳卒中患者1,808名を対象として、通常抗血小板療法に対するその追加の二次予防効果・安全性を検証する第2相試験を行った(対照:プラセボ)。一次有効性エンドポイントは、無作為化後26週間までに MRIで検出された潜在性脳梗塞・虚血性脳卒中再発の複合に対する用量応答効果、一次安全性エンドポイントは、ISTH基準による大出血または臨床的意義のある非大出血である。
結論
Asundexianの一次エンドポイント効果を全用量で認めなかった。一次安全性エンドポイントに群間差はなかった。
評価
AFで有望性を示した同薬だが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35385695/)、この脳卒中二次予防試験では、失望結果をLancet記載することになった。ただし、学会発表では「有望な部分集団、セッティングを見出した」としてP3 への進行が企図されている、という(https://www.acc.org/latest-in-cardiology/clinical-trials/2022/08/27/04/10/pacific-stroke)。