進行メルケル細胞がんへの初回ニボルマブ+イピリムマブが有望
Combined nivolumab and ipilimumab with or without stereotactic body radiation therapy for advanced Merkel cell carcinoma: a randomised, open label, phase 2 trial
背景
メルケル細胞がんに対する免疫チェックポイント阻害薬(ICI)としては、抗PD-L1阻害薬アベルマブが初の承認治療薬となっているほか、抗PD-1阻害薬ニボルマブなども有効性が示唆されている。
アメリカH Lee Moffitt Cancer Center and Research InstituteのKimらは、進行期(切除不能/再発/IV期)のメルケル細胞がん患者を、ニボルマブ・イピリムマブ併用、またはそれへの定位放射線治療(SBRT)追加による治療に割り付け、客観的奏効率を比較する第2相ランダム化比較試験を実施した(n=50)。
結論
このうち24名がICI治療歴のない患者であった。ICI未治療患者22名における客観的奏効率は100%であり、41%(9名)は完全奏効であった。ICI治療歴のある患者26名での客観的奏効率は31%であり、15%が完全奏効であった。SBRTなし群・あり群の客観的奏効率は、それぞれ72%、52%であり、有意差は認められなかった。
評価
ニボルマブとイピリムマブの併用は有望で、特にICI歴のない患者へのファーストライン使用では全員に奏効が認められた。メルケル細胞がん患者における治療選択肢となる。

