HIVとCVDとの関連の機序は未だ不明
Association of HIV Infection With Cardiovascular Pathology Based on Advanced Cardiovascular Imaging: A Systematic Review
背景
HIV感染者は心血管疾患のリスクが高いことが知られているが、その機序は。
イギリスImperial College NHS TrustのShahらは、HIV感染者と非感染者を比較し、冠動脈CT・PET・CMRを評価した高度な心血管画像データを有する45研究のシステマティックレビューを行った(HIV感染者5,218名、非感染者2,414名)。一次アウトカムは、冠動脈CTによる中等〜重度の冠動脈狭窄、CMR後期ガドリニウム増強による心筋線維化、PETによる血管・心筋TBRである。
結論
HIV感染者では、中等〜重度の冠動脈疾患が0〜52%、心筋線維化が5〜84%と、大きな異質性があった。
評価
この問題に関する2019のレビューも「significant heterogeneity」を指摘しており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30704613/)、関連の機序が線型でないことが示唆される。今回のレビューは途上国患者に関する上質研究がない、とも指摘している。