肺がん検診参加者で電話セッションとニコチンパッチによる禁煙介入を行う
A Randomized Trial of Telephone-Based Smoking Cessation Treatment in the Lung Cancer Screening Setting
背景
肺がん検診は、肺がん死亡率を低減する戦略として確立されているが、がん発症を予防する禁煙戦略は、さらに重要である。
アメリカGeorgetown University Medical CenterのTaylorらは、低線量CT肺がん検診を受ける50〜80歳の喫煙者を、強化禁煙介入(8回の電話セッションと8週間のニコチンパッチ)または最小限介入(3回のセッションと2週間のニコチンパッチ)へと割り付け、自己報告による禁煙継続率を評価するLung Screening, Tobacco, and Health試験を実施した(n=818)。
結論
参加者の喫煙歴は平均48.0 pack-yearsで、51.6%は30日以内に禁煙する予定がなかった。3ヵ月時点での7日間禁煙継続率は、集中介入群で14.3%、最小限介入群では7.9%であった(オッズ比 2.00)。生化学的に確認された禁煙率は、これより低く、それぞれ9.1%、3.9%であった(2.70)。6ヵ月時点、12ヵ月時点での禁煙率には、有意な差が無くなった。
評価
検診は健康意識が高まるタイミングでもあることから、禁煙の好機とすべく行われた介入試験である。禁煙率は両群とも低かったものの、強化介入群では、禁煙率が2倍となった。