単純性急性虫垂炎は手術無しで管理可能:メタ解析
Nonoperative vs Operative Management of Uncomplicated Acute Appendicitis: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
単純性急性虫垂炎に対しては、非手術的管理が安全であることが複数のランダム化比較試験により示唆されている。
アメリカMassachusetts General Hospitalのde Almeida Leiteらは、合併症のない成人急性虫垂炎患者を対象に、非手術的管理と虫垂切除術を比較したランダム化比較試験を特定し、安全性・有効性を評価するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
フォローアップ30日時点での治療成功率(一次アウトカム)は、手術群と非手術群で差は無かった(リスク比 0.85)。重大有害事象についても両群同等であったが(0.72)、非手術群では入院期間が有意に長く(1.48)、累計再発率は18%であった。
評価
抗菌薬療法を中心とした非手術的管理は、手術と同様に有効・安全と考えられたが、再発により結局手術を必要とする患者も多い。短期的に手術が必要となる患者については、いくつかのリスク因子が明らかにされており(https://doi.org/10.1001/jamasurg.2021.6900)、これらの患者では手術も選択肢となるだろう。


