敗血症発症6時間以内の感染源コントロールは死亡減と関連
Association Between Time to Source Control in Sepsis and 90-Day Mortality
背景
敗血症の管理において迅速な感染源のコントロールは重要な柱の一つであるが、具体的にどれぐらい迅速であれば良いのか。
アメリカUniversity of PittsburghのReitzらは、Sepsis-3定義による市中感染敗血症により、感染源コントロール処置を受けた成人患者を対象とした多施設コホート研究を実施し、早期(6時間未満)と後期(6〜36時間)の感染源コントロールと患者アウトカムとの関連を検証した(n=4,962)。
結論
感染源コントロールは発症後15.4時間(中央値)で行われており、27%が発症後6時間以内であった。90日粗死亡率は早期コントロール群と後期群で差が無かったが(14% vs. 15%)、多変量モデルでは早期コントロールにより、90日死亡のオッズが低下した(調整オッズ比 0.71)。この関連は、消化器・腹腔内介入(0.56)、軟部組織介入(0.72)で大きく、整形外科的・頭蓋介入では有意でなかった(1.33)。
評価
感染源のコントロールは近年とくに重要性が認識されているトピックで、本研究では、早期の介入が死亡率の低下に繋がることが示唆された。質の高い前向データによって確証されれば、消化器・腹部、軟部組織が感染源の場合には、6時間以内のコントロールを推奨されることになるだろう。