小腸閉塞をPOCUSで初期評価し、被曝とコストを抑える
Point-of-care ultrasound-first for the evaluation of small bowel obstruction: National cost savings, length of stay reduction, and preventable radiation exposure
背景
小腸閉塞の診断における画像検査としてはCTがゴールドスタンダードとされてきたが、超音波検査も高い精度を持つことが示されている。
University of CincinnatiのBrowerらは、モンテカルロ法シミュレーションにより、小腸閉塞に対してポイント・オブ・ケア超音波検査(POCUS)を第一に用いたアプローチにより、削減しうる放射線被曝・救急外来滞在期間を推定した。
結論
POCUSファースト戦略は、全米で143,000件のCTスキャンを回避し、3010万ドルを節約すると推定された。これにより、救急病床使用時間は507,000時間削減されることになる。また、放射線被曝の低減により、年間195件のがん発症、98名のがん死亡を予防可能と考えられた。
評価
小腸閉塞は救急腹痛患者の数%を占めている。この研究は、POCUSファースト戦略によるコスト・被曝への効果を、全米規模での具体的な数字として示した。


