症候性頭蓋内主幹動脈高度狭窄に対するステント治療を否定:CASSISS
Effect of Stenting Plus Medical Therapy vs Medical Therapy Alone on Risk of Stroke and Death in Patients With Symptomatic Intracranial Stenosis: The CASSISS Randomized Clinical Trial
背景
症候性頭蓋内主幹動脈狭窄に対するステント療法の有効性に関しては、主要2RCTが否定的結果を出している。
中国Capital Medical UniversityのGaoら(CASSISS)は、TIA・無後遺症脳梗塞後3週間以上経過した同患者358名を対象として、薬物治療単独とステント+薬物治療を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、治療後30日以内の死亡・脳卒中、あるいは30日〜1年以内の対象動脈領域脳卒中である。
結論
2療法間に一次アウトカム有意差はなかった。事前指定二次エンドポイントでも差が無かった。
評価
欧米RCTエビデンスによりガイドラインが非推奨としているものの、その後の前向レジストリ研究が疑問を呈した問題に、中国人対象のRCTで決着をつけたものである。DESには可能性が残っており、近い将来のRCTが期待される。