CPB心臓手術での4%アルブミン使用にエビデンス得られず
Effect of 4% Albumin Solution vs Ringer Acetate on Major Adverse Events in Patients Undergoing Cardiac Surgery With Cardiopulmonary Bypass: A Randomized Clinical Trial
背景
心肺バイパス(CPB)を使う心臓手術では特に大量輸液が必要だが、リンゲル液と4%アルブミンに優劣はあるか。
フィンランドUniversity of HelsinkiのPesonenらは、同患者1,386名を対象として両者を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、死亡・心筋障害・急性心不全・再狭心症・脳卒中・不整脈・出血・感染症・急性腎障害(主要有害事象)が少なくとも1件発生した患者数である。
結論
一次アウトカムに群間差はなかった。高頻度の重篤有害事象は、肺塞栓(アルブミン群1.6% vs. リンゲル群1.2%)・心膜切開後症候群(両群1.3%)・ICUまたは再入院を伴う胸水(1.0% vs. 1.3%)であった。
評価
小規模データに基づき一部で行われている実践だが、著者らの結論は、「アルブミン使用を推奨するエビデンスはない」である。