心停止予防バンドルで小児CICUの心停止を3割減らす
Preventing Cardiac Arrest in the Pediatric Cardiac Intensive Care Unit Through Multicenter Collaboration

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Pediatrics
年月
July 2022
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背景

心停止の予防は、重症患者のケア改善に向けた大きな目標の一つである。
Cincinnati Children’s HospitalのAltenらは、Pediatric Cardiac Critical Care Consortiumに参加する15の小児心疾患集中治療室(CICU)において、高リスク患者の状態悪化に対応するための状況認識と、コミュニケーションを促進するローテクな心停止予防バンドル(CAP)を導入し、非導入16施設と院内心停止の発生率を比較した。

結論

入室した10,510名のうち、2,664名で院内心停止リスクが高いと判断され、バンドルの対象となった。院内心停止発生率はベースラインの3.7%から、介入期間には2.6%に低下した(対照施設では変化なし)。差分の差分法解析では、CAP導入施設の院外心停止オッズが介入期間中に28%低下することが確認された(オッズ比0.72)。

評価

院内心停止発生後の蘇生ケア改善は難しいとする研究があったが(https://doi.org/10.1001/jama.2022.1738)、心停止の発生防止に焦点を当てた本研究のバンドルケアは、心停止を3割近く予防した。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)