心停止予防バンドルで小児CICUの心停止を3割減らす
Preventing Cardiac Arrest in the Pediatric Cardiac Intensive Care Unit Through Multicenter Collaboration
背景
心停止の予防は、重症患者のケア改善に向けた大きな目標の一つである。
Cincinnati Children’s HospitalのAltenらは、Pediatric Cardiac Critical Care Consortiumに参加する15の小児心疾患集中治療室(CICU)において、高リスク患者の状態悪化に対応するための状況認識と、コミュニケーションを促進するローテクな心停止予防バンドル(CAP)を導入し、非導入16施設と院内心停止の発生率を比較した。
結論
入室した10,510名のうち、2,664名で院内心停止リスクが高いと判断され、バンドルの対象となった。院内心停止発生率はベースラインの3.7%から、介入期間には2.6%に低下した(対照施設では変化なし)。差分の差分法解析では、CAP導入施設の院外心停止オッズが介入期間中に28%低下することが確認された(オッズ比0.72)。
評価
院内心停止発生後の蘇生ケア改善は難しいとする研究があったが(https://doi.org/10.1001/jama.2022.1738)、心停止の発生防止に焦点を当てた本研究のバンドルケアは、心停止を3割近く予防した。