新規診断MM患者へRVD後に自家移植でPFS延長:DETERMINATION試験
Triplet Therapy, Transplantation, and Maintenance until Progression in Myeloma
背景
レナリドミド、ボルテゾミブ、デキサメタゾンによるRVD(VRD)3剤療法は、移植非適応の多発性骨髄腫(MM)患者に対する推奨レジメンであるが、自家移植戦略と組み合わせることができるか。
Dana-Farber Cancer InstituteのRichardsonらは、1サイクルのRVDを受けた症候性MM患者(18〜65歳)を、2サイクルのRVD+幹細胞動員を行い、その後さらに5サイクルのRVDを行うRVD単独群、または高用量メルファラン+自家造血幹細胞移植(ASCT)の後2サイクルのRVDを行う移植群へと割り付け(両群でレナリドミド維持療法)、無増悪生存期間(PFS)を比較する第3相ランダム化比較試験DETERMINATIONを実施した(n=722)。
結論
フォローアップ期間中央値76.0ヵ月で328件のPFSイベントがあり、RVD単独群ではリスクが高かった(ハザード比1.53)。PFS中央値はRVD単独群で46.2ヵ月、移植群67.5ヵ月であった。奏効患者の割合はそれぞれ95.0%、97.5%、完全奏効は42.0%、46.8%であった。グレード3以上の治療関連有害事象はRVD単独群の78.2%、移植群の94.2%で発生した。5年生存率はRVD単独群79.2%、移植群80.7%と差がなかった(1.10)。
評価
PFSは21ヵ月もの改善がみられたにもかかわらず、OSの差は示されなかった。RVD+移植戦略は有望なオプションではあるが、より個別的に最適化する余地があるだろう。