敗血症性ショックでの制限的輸液は死亡率改善せず:CLASSIC試験
Restriction of Intravenous Fluid in ICU Patients with Septic Shock
背景
敗血症性ショックに対する大量輸液戦略は過剰輸液につながることが問題視されてきたが、制限的な輸液戦略はアウトカムを改善するか。
デンマークCopenhagen UniversityのMeyhoffらは、ICU入室中で1 L以上の静脈輸液を受けた敗血症性ショック患者を、制限的輸液または標準輸液へと割り付ける国際ランダム化比較試験CLASSICを実施した(n=1,554)。
結論
ICUでの輸液量(中央値)は制限輸液群で1,798 ml、標準輸液群では3,811 mlであった。90日死亡率は制限輸液群42.3%、標準輸液群42.1%であった。ICU内の有害事象は各群29.4%、30.8%が経験した。生命維持不要な生存日数、退院生存日数などは両群同等であった。
評価
より制限的な輸液プロトコルにより輸液量は半減したものの、アウトカム改善の徴候はみられなかった。ただ、両群のアウトカムはほぼ同等で、制限的輸液は安全であるように思われた。類似テーマでCLOVERS試験も行われている。


