肥満外科手術による肥満関連癌の罹患・死亡リスク低減効果は確実で顕著
Association of Bariatric Surgery With Cancer Risk and Mortality in Adults With Obesity
背景
肥満外科手術は肥満関連癌の罹患リスクを低減させることが示されてきている。
Cleveland ClinicのNissenらは、2004〜2017年に肥満外科手術を行ったBMI35以上の肥満患者5,053名と非肥満手術患者25,265名を比較する後向コホート研究を行った。主要アウトカムは、13の肥満関連癌の罹患とそれによる死亡である。
結論
10年間体重は手術群で有意に低下し(平均群間差24.8kg)、肥満手術は非肥満手術と比較して有意に低い肥満関連癌罹患リスク(調整HR:0.68)・癌関連死亡リスク(調整HR:0.52)と関連した。
評価
先行研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28938270/)・(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19556163/)を上書きする結果である。肥満と最も関連の強い子宮内膜癌も本研究では有意な罹患減少がみられた。効果機構は分かっておらず、解明が急務である。