救急肺塞栓患者の外来管理を促進する
Sustainability of a Clinical Decision Support Intervention for Outpatient Care for Emergency Department Patients With Acute Pulmonary Embolism
背景
低リスクの肺塞栓症(PE)は安全に外来管理可能であることが示されているが、いまだ入院による管理が一般的である。
eSPEED試験は、急性PEのための電子カルテに組み込まれたウェブベース臨床意思決定支援システムを導入し、(ピア・チャンピオンと呼ばれる)現場の医師リーダー主導による教育、システムのプロモーション、監査・フィードバック、ロールモデルを提供する介入を実施、介入群で外来管理が増加することを示した。
Permanente Medical GroupのVinsonらは、同試験に参加した21の地域病院の救急部門において、介入の効果が持続しているかを後向に評価した(n=1,039)。
結論
PE Severity Indexに基づき45.6%が低リスクと評価された。全体で26.8%が外来患者としてケアを受け、このうち1.4%のみが7日以内にPE関連入院した。低リスク患者の外来管理率は、介入施設群では46.2%、対照施設群では34.0%であった。
評価
介入研究は低リスクPE患者の外来管理率を有意に向上させたが、この介入によって生じた管理実践の差は、研究から4年後にも存続していた。PE管理の改善を目指す施設に、有力なモデルを提供する研究である。


