2DVUSでコンベンショナルリスクファクターを置き換える
Arterial Ultrasound Testing to Predict Atherosclerotic Cardiovascular Events

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
May 2022
79
開始ページ
1969

背景

二次元血管超音波検査(2D-VUS)の潜在性動脈硬化プラーク評価能は。英University of NicosiaのNicolaidesは、動脈硬化性心疾患(ASCVD)のない成人985名を対象として、同諸指標を従来のリスクファクターに加えた場合の10年ASCVD予測能を検討した。一次エンドポイントは、初回の致命的/非致死的ASCVイベントの複合である。

結論

従来のリスクファクターに、異なるプラーク測定値を追加することにより、IMTで10.4%、頸動脈プラーク厚で9.5%、頸動脈プラーク面積で14.2%の再分類改善がみられた。この改善はさらに、頸動脈・総頸動脈・大腿動脈分岐部のプラーク形成分岐部数(NBP)・総プラーク厚・総プラーク面積値追加により、さらに16.1%・16.6%・16.6%に増加した。また、大腿動脈プラーク指標の予測能は頸動脈IMTに優った。

評価

慣行リスク因子を2D-VUSで置き換える試みの現在地点である。JACC Editorialはこの方向性を支持しつつ、さらにThe Intima-Media Thickness Age Is Over: The Time of Multiterritorial Subclinical Plaque Quantification Has Comeとも宣言している。  

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)