活性型ビタミンD3のDM予防効果は:DPVD
Effect of active vitamin D treatment on development of type 2 diabetes: DPVD randomised controlled trial in Japanese population
背景
エルデカルシトール(活性型ビタミンD3誘導体)が2型糖尿病(T2D)予防に有効であるという仮説がある。
日本Shin Komonji Hospital(新小文字病院)のKawaharaら(DPVD)は、耐糖能異常のある30歳以上男女1,256名を対象として、この仮説を検証するプラセボ対照RCTを行った。一次エンドポイントはDM発症である。
結論
多数の交絡因子の調整後、エルデカルシトールの一次エンドポイント効果を認めた(HR:0.69)。この効果は基礎インスリン分泌レベルが低い参加者で顕著だった(HR:0.41)。
評価
諸説ある仮説で、著者らは、交絡因子調整後示唆された効果で粗発症率には影響がなかったともしている。他方、最近の系統レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33534730/)は、10%のリスク低下を示している。インスリン分泌能低下者への効果には信憑性がありそうである。