活性型ビタミンD3のDM予防効果は:DPVD
Effect of active vitamin D treatment on development of type 2 diabetes: DPVD randomised controlled trial in Japanese population

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
BMJ
年月
May 2022
377
開始ページ
e066222

背景

エルデカルシトール(活性型ビタミンD3誘導体)が2型糖尿病(T2D)予防に有効であるという仮説がある。
日本Shin Komonji Hospital(新小文字病院)のKawaharaら(DPVD)は、耐糖能異常のある30歳以上男女1,256名を対象として、この仮説を検証するプラセボ対照RCTを行った。一次エンドポイントはDM発症である。

結論

多数の交絡因子の調整後、エルデカルシトールの一次エンドポイント効果を認めた(HR:0.69)。この効果は基礎インスリン分泌レベルが低い参加者で顕著だった(HR:0.41)。

評価

諸説ある仮説で、著者らは、交絡因子調整後示唆された効果で粗発症率には影響がなかったともしている。他方、最近の系統レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33534730/)は、10%のリスク低下を示している。インスリン分泌能低下者への効果には信憑性がありそうである。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)