心血管リスク因子保有小児は成人後致死的心血管イベントリスクが激増する
Childhood Cardiovascular Risk Factors and Adult Cardiovascular Events
背景
小児期(3〜19歳)における心血管リスク因子保有の後期心血管疾患発症インパクトは確定される必要がある。Cincinnati Children’s Hospital Medical CenterのWooらは、国際小児期心血管コホート(i3C)コンソーシアム研究参加者38,589 名を対象とする平均35年間の前向コホート研究結果を報告している。リスク指標は、BMI・収縮期血圧・総コレステロール値・TG値・若年期の喫煙、一次アウトカムは致死的心血管イベントと致死的・非致死的心血管イベントである。
結論
成人期の致死的心血管イベントのHRは、総コレステロール値のzスコア1単位増あたり1.30、若年期の喫煙で1.61であった。統合リスクzスコア1単位増あたりの致死的心血管イベントのHRは2.71であり、致死的・非致死的心血管イベント も同等であった。小児期の統合リスクzスコア1単位増あたりの致死的心血管イベントのaHRは3.54、統合リスクzスコアの小児期〜成人期変化量1単位増あたりのaHRは2.88であり、致死的・非致死的心血管イベントでも同等であった。
評価
多数の研究で定性的には確定されている関連(https://www.jpeds.com/article/S0022-3476(21)00087-1/fulltext)を、北欧から始まった長期大規模研究で定量化し、決定的なものにした。