DM・多岐病変患者のCABG vs PCI意思決定のためのFREEDOMスコアは未だ不十分
External Validation of the FREEDOM Score for Individualized Decision Making Between CABG and PCI

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
April 2022
79
開始ページ
1458

背景

FREEDOMは、多枝冠動脈疾患(MVD)の糖尿病(DM)患者でCABGがPCIに優ることを確立するとともに、CABGとPCIのアウトカム指標としてFREEDOMスコアを提示した。
アイルランドNational University of Ireland GalwayのSerruysらは、FREEDOM参加者のミラーとしてSYNTAX・BEST試験参加者からDM・MVDを有する702名を同定し、FREEDOMスコアの有用性を外部検証した。

結論

CABGはPCIと比較して、喫煙歴に関係なく5年MACE発生率が低かった(12.4% vs 20.3%;log-rank P=0.021)(Pinteraction=0.975)。FREEDOMスコアは、PCI群では識別・較正ともに有用であったが(C-index:0.69, slope:0.96, intercept:-0.24)、CABG群ではともに中等度であり(C-index:0.61, slope:0.61, intercept:-0.53 )、治療効果の不均一性がみられた。

評価

FREEDOMデータの解析では、「 CABG は喫煙歴保有患者の100%でPCIに優る」とされていたが(https://www.jacc.org/doi/abs/10.1016/j.jacc.2019.07.083)、外部検証で覆された。JACCEditorialは、「Predictive Model Falls Short」とし、さらなる最適化が必要であるとしている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)