DM・多岐病変患者のCABG vs PCI意思決定のためのFREEDOMスコアは未だ不十分
External Validation of the FREEDOM Score for Individualized Decision Making Between CABG and PCI
背景
FREEDOMは、多枝冠動脈疾患(MVD)の糖尿病(DM)患者でCABGがPCIに優ることを確立するとともに、CABGとPCIのアウトカム指標としてFREEDOMスコアを提示した。
アイルランドNational University of Ireland GalwayのSerruysらは、FREEDOM参加者のミラーとしてSYNTAX・BEST試験参加者からDM・MVDを有する702名を同定し、FREEDOMスコアの有用性を外部検証した。
結論
CABGはPCIと比較して、喫煙歴に関係なく5年MACE発生率が低かった(12.4% vs 20.3%;log-rank P=0.021)(Pinteraction=0.975)。FREEDOMスコアは、PCI群では識別・較正ともに有用であったが(C-index:0.69, slope:0.96, intercept:-0.24)、CABG群ではともに中等度であり(C-index:0.61, slope:0.61, intercept:-0.53 )、治療効果の不均一性がみられた。
評価
FREEDOMデータの解析では、「 CABG は喫煙歴保有患者の100%でPCIに優る」とされていたが(https://www.jacc.org/doi/abs/10.1016/j.jacc.2019.07.083)、外部検証で覆された。JACCEditorialは、「Predictive Model Falls Short」とし、さらなる最適化が必要であるとしている。