高齢者への肥満外科手術は死亡・MACEリスクを低減する
Long-Term Cardiovascular Outcomes After Bariatric Surgery in the Medicare Population
背景
肥満外科手術を行った高齢者の長期心血管アウトカムは。
Heart and Vascular InstituteのMentias らは、2013〜2019に肥満外科手術を行ったメディケア受給者(n=94,885)と傾向スコアマッチング肥満患者(n=94,885)を対象として、肥満外科手術とその後のアウトカム(全原因死亡・初回心不全[HF]・心筋梗塞[MI]・虚血性脳卒中)の関連を検討する後向コホート研究を行った。
結論
追跡期間中央値4.0年で、肥満外科手術は死亡(9.2 vs 14.7/1,000人年・ハザード比[HR], 0.63)・初回HF(HR: 0.46)・MI(HR: 0.63)・脳卒中 (HR: 0.71)リスクの低下と関連した。肥満外科手術のベネフィットは、特に65歳以上の患者で大きかった。
評価
最大規模の長期調査で、高齢者への肥満外科手術が死亡・MACEリスクを低減することを初めて示した。肥満外科術前の身体活動介入(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18997679/)、生活習慣介入(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29340678/)がより良い術後アウトカムと関連するという報告もある。