高齢者への肥満外科手術は死亡・MACEリスクを低減する
Long-Term Cardiovascular Outcomes After Bariatric Surgery in the Medicare Population

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
April 2022
79
開始ページ
1429

背景

肥満外科手術を行った高齢者の長期心血管アウトカムは。
Heart and Vascular InstituteのMentias らは、2013〜2019に肥満外科手術を行ったメディケア受給者(n=94,885)と傾向スコアマッチング肥満患者(n=94,885)を対象として、肥満外科手術とその後のアウトカム(全原因死亡・初回心不全[HF]・心筋梗塞[MI]・虚血性脳卒中)の関連を検討する後向コホート研究を行った。

結論

追跡期間中央値4.0年で、肥満外科手術は死亡(9.2 vs 14.7/1,000人年・ハザード比[HR], 0.63)・初回HF(HR: 0.46)・MI(HR: 0.63)・脳卒中 (HR: 0.71)リスクの低下と関連した。肥満外科手術のベネフィットは、特に65歳以上の患者で大きかった。

評価

最大規模の長期調査で、高齢者への肥満外科手術が死亡・MACEリスクを低減することを初めて示した。肥満外科術前の身体活動介入(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18997679/)、生活習慣介入(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29340678/)がより良い術後アウトカムと関連するという報告もある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)