IDH1変異AMLにIvosidenib+アザシチジン:AGILE試験
Ivosidenib and Azacitidine in IDH1-Mutated Acute Myeloid Leukemia
背景
急性骨髄性白血病(AML)では6〜10%の患者にIDH1遺伝子の変異がみられ、IDH1阻害薬ivosidenibが第1相試験で臨床活性を示している。スペインHospital Universitari i Politecnic La FeのMontesinosらは、新たに診断され強化寛解導入化学療法に不適なIDH1変異AML患者を、ivosidenib+アザシチジンまたはプラセボ+アザシチジンへと割り付け、無イベント生存期間を比較する第3相ランダム化試験AGILEを実施した(n=146)。
結論
フォローアップ期間12.4ヵ月で、無イベント(治療失敗・寛解後再発・死亡)生存期間はivosidenib群で有意に延長した(ハザード比0.33)。12ヵ月無イベント生存を維持している確率はivosidenib群37%、プラセボ群12%であった。全生存期間はivosidenib群で中央値24.0ヵ月、プラセボ群では7.9ヵ月であった(0.44)。
評価
EFS・OSともivosidenib群で大きく改善し、試験は有効中止となった。強化化学療法を行うことが難しい患者に福音をもたらす新規治療である。