マインドフルネスVRで小児救急患者の不安を軽減する
Take-Pause: Efficacy of mindfulness-based virtual reality as an intervention in the pediatric emergency department
背景
救急受診は患者にとって不安とストレスの多い経験であり、小児にとっても負担は大きいが、バーチャルリアリティ(VR)はその不安を軽減できるか。
Maimonides Medical CenterのButtらは、急性疼痛を主訴とする13〜17歳の救急患者を対象に、VRヘッドセットを用いた5分間の能動的気晴らし(distraction)介入、iPadを用いた5分間の受動的気晴らし介入を比較する単施設ランダム化比較試験を実施した(n=110)。
結論
15分後のSpielberger State-Trait Anxiety Inventory不安スコアは、VR群で平均10ポイント、iPad群で6ポイント改善した。疼痛スコアの低下および呼吸数には有意な群間差はなかった。
評価
VR技術は医療従事者のトレーニングから心理学、リハビリ、疼痛軽減などの分野で医療応用が進められている。本試験はヘッドセット没入型VRとマインドフルネスを組み合わせた介入が、iPadと比して大きな不安軽減をもたらすことを実証した。救急における非薬学的アプローチとして注目される。